happy_ryo

2012.12.28

Parseについてのあれこれ

年末ですね、iOS担当の岩間です。

今回は、ParseというBaaSの導入と簡単な使い方について書きます。
Parseでは豊富な機能が提供されており、SDK経由でそれらの機能を利用することが出来ます。Parse上では以下のような機能が提供されています。

・オブジェクトをKVS上で保存/更新/検索する事が出来る
・ユーザー管理機能(認証)
・アプリ上や、Webフォームからのプッシュ通知の送信
・FacebookやTwitterの認証周りのラッパー
・アプリ内課金の簡単な実装と管理

プッシュ通知などに関して一部の機能制限はありますが、一定数のリクエスト数(https://parse.com/plans)までは無料で利用することが出来るので是非試して見て下さい。
PaseのSDKは様々なプラットフォーム向けに提供されていますが、今回はiOS向けの物について紹介したいと思います。

1.Parse側の準備を整える

まずは、Parseのアカウント取得やテスト用のアプリケーションの作成を行います。
Parseのトップページ https://parse.com/ の右上にある Sign Up ボタンを押すと以下の様なフォームが開きます。入力後サブミットすると、アプリ名や開発者の情報を入れるフォームが表示されるのでそれぞれ入力して下さい。

2.Parseの利用に必要な情報を収集する

ParseのiOSSDKを利用して開発するためには、Application IDとClient Keyが必要になります。Parseにログイン後画面上部にあるDashboardをクリックして、登録されているアプリケーションの一覧の画面を開いて下さい。

アプリケーションの詳細画面の左側に、Application IDとClient Keyが記載されていますので控えておきましょう。

3.開発環境を用意する

開発環境を整える方法は、大きく分けて以下の3つです。
・Parseの提供するiOSSDKをDLし自力でプロジェクトに取り込む
 (https://www.parse.com/downloads/ios/parse-library/latest
・Parseの提供するSDKを組み込み済みのプロジェクトを利用する
 (https://www.parse.com/downloads/ios/parse-starter-project/latest
・Cocoa Podsを利用する
 (http://cocoapods.org/

どれを選んでも良いですが、試してみたいだけであれば組み込み済みのプロジェクトを使う方法、既に開発中のプロジェクトであれば自力でのSDK導入、新規での開発であれば依存ライブラリの解決なんかを肩代わりしてくれるCocoa Podsがオススメだと思います。

Cocoa Pods 用の Podfile はこんな感じ

何のひねりもありません。

4.主な機能を試しに使ってみる

・Parseを利用する準備をする
アプリケーションの起動時にParseフレームワークに必要な設定を行う。

・オブジェクトを保存する
以下のような形で、オブジェクトを作成しParse上に保存することが可能です。保存処理後の処理を指定できる物を主にあげましたが、保存処理後の処理を指定しないメソッドもそれぞれ用意されています。

・オブジェクトを検索する
オブジェクトの検索に関して、Parseでは多くの手段が提供されています、ここでは限られた方法にしか触れないので詳細はこちらを参照してください。

・オブジェクトを更新する
オブジェクトの更新は、検索と保存を組み合わせて行うことが出来ます。

・プッシュ通知を使って見る
プッシュ通知を利用するためには、Parseに証明書を登録する必要があります。設定箇所は、アプリのダッシュボードからSettingsの中にあります。

デバイストークンをParseに保存する。

チャンネルを登録する。
チャンネルはプッシュ通知を送る範囲を絞り込むために利用します。複数のチャンネルを割り当てることが可能です。

プッシュ通知をチャンネルを指定して送信する。

Push通知は、Webフォーム上からも送ることが出来ます。送信されたときの表示のプレビューや、絞り込みの設定が簡単にできたりと便利な作りになっています。

・ユーザー認証
ユーザー認証には、Parseの用意したUI(カスタマイズ可能)を利用する方法と、提供されているAPIを自分で叩く方法の二通りの方法があります。

提供されているUIを利用する場合

自分でAPIを叩いて認証する場合(Sign Up)

自分でAPIを叩いて認証する場合(Login)

ここまでがParseでのユーザー認証、オブジェクトの登録・検索・更新、プッシュ通知の送信設定と送信方法になります。これらを抑えておけば、Parseを利用して簡単なアプリケーションを作るのには困らないのでは無いかと思います。アプリ内課金の簡単な実装と管理はかなり便利な機能なのですが、ちょっとボリュームが大きくなってしまうのでまたの機会にでも書こうと思います。
Parseはドキュメントもしっかり揃っていますしサポート体制も厚いので、何か困ったことがあれば公式サイトのドキュメントやHelpページを見てみると大抵の問題は解決できるハズですので、ぼくみたいにサーバーサイドに情報保存したりプッシュ送ったりしたいけどサーバーサイドの実装までするのはキツいなーって人にはかなりオススメです。

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(写真撮影担当しました、趣味は写真撮ることです)

それでは皆様、よいお年をお迎えください。。