hirano

2014.07.07

O’REILLY VELOCITY 2014 に参加しました (前編)

インフラ担当の平野です。

最近「どすこい/DOSUKOI」という通称で社内はまかりとおるようになってしまい、
かなり困惑しておりますが、慎ましく仕事をさせていただいております。

 
先日、O’Reilly Velocity 2014に参加してきました。
その様子をこのブログで報告させていただこうと思います。

今回の前編ではVelocityの簡単の紹介と基本情報をお届けします。
(主に写真処理が大変なものだけ先に報告させていただきました…)

後編では具体的なセッション情報を抜粋してお届けしたいと思います。
 

O’Reilly Velocity 2014 について

 
米国のサンタクララで開催された O’REILLY の VELOCITY カンファレンスに参加してきました。
VELOCITYはウエブオペレーション、ウエブパフォーマンスをテーマとしたカンファレンスで、
現在は年4回(他に北京、NY、バルセロナが予定されています。

velocity_title

ハイパフォーマンスWebサイト」の著者であるSteve Soudersと、John Allspaw、
Courtney Nashが毎回このカンファレンスをアテンドしているようなのですが、
今回はCourtneyが子どもが生まれたらしく、ビデオでの出演(子どもも一緒に)でしたが、
そんな状況なのにどうしてもVelocityに行きたかった!とシャウトしてました。

会場

 
conventioncenter

会場はカリフォルニア州のサンタクララにあるコンベンションセンターです。
SFO(サンフランシスコ国際空港)から車で30分〜40分程度かかります。
今回は拠点をMountain Viewに置いていたので、10分ぐらいで通うことができました。

 
コンベンションセンターの前にはVTA(Valey Transportation Authority)という電車の駅があります。
この路線沿いに拠点を置いているとアクセスしやすいでしょう。
(私の拠点もこの路線の駅前でしたが、最終日までこれに気づかず別ルートで通ってました….)

目の前にはSanfrancisco 49ersの本拠地のLevi’s Studium(建設中)がありました。

levisstudium

チェックイン

 
logovelocity

チェックインは前日の15時からできました。
が、私は当日の朝にチェックイン窓口に行きました。
すごい混んでいるかと思いきやスムーズに。

チェックインは2段階で行い、まずはあらかじめメールで提供されている
個人を特定できるユニークなキーをPCで入力、その後その情報が印刷される
プリンタ窓口に行くと印刷された入館証が手渡されます。

checkin

なかなかお年を召したおばちゃんが渡してくれたんですが(Hyattの社員さんか…?)、
「ユースキー?(私の名前Yusukeを見て)、私の発音あってるかしら、うふふふ」と
お茶目な感じでした。合ってるよ、ありがとう、と軽いトークを交わして会場に進みます。
 

カンファレンス会場

 
IMG_0753

会場はキーノート用の大会場(キーノートが終わるとパーティションで割られ二部屋になります)と、
150〜200人程度が入る会場が4部屋ほどあります。(上の写真はキーノートの部屋)

 
また対面で話ができるブースを備えたホールがあり、ここでは各セッションの担当者と
直接話しができるようになっていて、まさにエンジニア同士がコアなディスカッションが
できる仕組みが構築されていました。

IMG_0758
(ひどい手ぶれですいません)

オライリーのブースももちろんありました。
IMG_0759
 

セッション

 
各セッションは、一般的なカンファレンスと同じです。
特にWebのPerformanceとOps中心の内容で、なにより宣伝はほとんどなく、
純粋な技術と情熱に溢れたセッションが多く、オール英語でのセッションも
英語でツラいというよりは、技術的なところで目と耳で追うが精一杯だった感がありました。

IMG_0773

 
細かい内容は後編で書きたいと思いますが、1個だけ面白かったなと思いご紹介したいのは、
WebもITも技術もまったく関係ない「Pro Skateboarder」のセッションがあったことです。

これ「Skateboarding」を「Systems Operations」に置き換えてもしっくりきます。
もちろん他のどんなことに置き換えてもしっくりきますね。
こういう感覚に訴えるセッションを用意するあたり、このカンファレンスの懐の深さに
時差ボケでうつろな頭に良い刺激をくれました。
「Best Skaters, Best Fallers」
 

その他

 
■食事について
コンベンションセンター内には小さな軽食を取り扱う店はありましたが、
そこはほとんど使う必要がないぐらい食事の提供は十分にありました。

朝一のキーノート前にコーヒーの振る舞い、キーノート後のおやつ、
午後のセッション1個終わるとおやつが提供されるという至れり尽くせりでした。
隣接するHyattから出て来ているようで、かなりしっかりしていました。

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ランチはその日の主要なセッションオーナー会社が提供しているようです。
1日目はGoogle、2日目はNewstarだったと思います。
同様にHyattからのケータリングで、列に並んでプレート1枚もって1wayで
好きなものを取って、円卓に座って食べる形式でした。

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円卓では、「Hey Guys、ここに座っていいかい?」からコミュニケーションが始まり、
どっからきたの、何やってるの?とかどのセッションが良かった?みたいな話を軽くしました。

改めてセッションガイドをみると「Lunch Time Birds Of a Feather」となっており、
これもセッションの一つで「類は友を呼ぶ(Birds of a feather flock together)」
からのランチを一緒にとって同じ技術畑にいる人で進行を深めましょう、ということでした。

■ジョブボード
会場内には数カ所ジョブボードが設置されています。

IMG_0799

最終日にはもうどこにも書くところがないくらい真っ黒になっており、
多様な国々から国々へメッセージ、オファーの熱い記載がたくさんありました。
何よりも国の種類が多様でした(インドやらタイやらパキスタンやら。もちろん米国もたくさん)。

これを眺めているだけ、グローバルの人の動きにワクワクするとともに、
自分もこういう世界を見て行く動きが足りていなかったことを非常に痛感しました。
 

参加してみて

細かいセッションの内容については後編で記載するので改めて感想を述べますが、
通常日本で行われているカンファレンスとは明らかに技術に対する情熱の強さが違い、
建前のビジネスでの話ではなくて、本気で生きた技術のビジネスをやっているからの
自信にあふれたセッションが多かった印象です。

また私のギャップが大きすぎたのですが、シリコンバレーのスタートアップは、
先進的なことをガツガツやって、小さい事は目をつぶり品質落とし運用している感じでしたが、
実際はそんな事は微塵にも感じられず、むしろ日本のそれより本質的に意味あることを
本気で地道にやっている感触を受けました。

それはセッションでの登壇者だけでなく、各ブースにいる担当者や、ランチで一緒に話した人たちから
そういう印象を強く受けました。話した人たちがたまたまOps寄りな人だったかもしれませんが。

 
・新しい技術すごいじゃん、採用しようよ。
・だれだれが使ってるから(どこどこの会社が使ってるから)うちも使おうよ
・あれって便利みたいだから、絶対使おうよ。

というようなアプローチで話す人/そういう雰囲気を持つ人はいませんでした。
きちんと問題/課題意識を持って、自分のチームが何をすべきなのか、何を重要視するのか、
を第一に考えている本物のOpsを久々に感じる事ができました。
それが自分の考え方の整理、今後の自分の立ち振る舞いについても改めるよい気づきとなりました。

 
またカンファレンス全体が技術者同士のコミュニケーションしやすい場を構築していて、
米国風はこういう物なのかもしれませんが、日本のやや閉鎖的な感じとは違うことから、
こういう雰囲気であればよいものも生まれていくんだろうな、という感触を受けました。
まずは日本でやる勉強会やイベントでこの雰囲気をだせるといいな、と勉強になりました。

前編は以上です。